2017年10月17日火曜日

ピアサポートに関するプログラム

皆さんは「ピアサポート」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
主に、教育系でよく耳にする言葉ですが、他にもさまざまな分野においてピアサポートの重要性が挙げられています。
①小・中・高校の学校
②大学
③青少年活動
④成人のコミュニティ(子育て中の母親、精神障がい者など)
⑤ビジネス・企業・組合
⑥国連・ユニセフなどの国際組織  

ピアサポート(peer support)の「peer」は同じ立場にある仲間、「supprt」は助ける・支援するという意味があります。
そのため、単に学校の領域だけではなく、幅広い世代や領域で、仲間同士での支え合いの活動として行われています。
かたやまクリニックのリワークデイケアでは主にうつ病の人が復職するため、社会に復帰するために参加しています。
ピアサポートの概念を通して見ると、専門家ではなく、同じ精神疾患を抱えている者同士だからこそ、分かり合える部分も大きいのではないかと考えています。

今回、1つのトレーニングを紹介します。「感情のふれあい」というトレーニングです。
我々は他者の感情を読み取る際にどんなものを情報をするでしょうか?
相手の言葉や、表情、動作、しぐさ、声の調子などさまざまです。
「そのときは非常に悲しかったんです。「悔しい思いをしました。」など相手の言葉から感情を聴き取ることができれば理解も簡単ですが、
微妙な感情や気持ちであるほど言葉では表現できず、むしろ非言語から感じ取ることが多いのです。
そのため、日常生活の中では相手を理解できていると思っていながら、理解できていないばかりか、誤解している場合も少なくありません。
話し言葉でも誤解があるくらいですから、非言語的な表情・しぐさ動作からの理解はますます誤りが多くなることも事実です。

「感情のふれあい」というワークでは、ある感情に自分はどのような反応をして、表現するのか。また他者はどのような表現をするのか。そして実際の対話の中で感情を確認し合うことを体験していただきました。

まず、感情を表す言葉にはどんなものがあるかを各々で出していただきました。
例えば「怒り」を表す言葉であれば、イライラ・ムカムカ・不愉快・むかつく
「喜び」であればドキドキ・ワクワク・嬉しい・楽しい
「悲しみ」を表す言葉であれば辛い・寂しい・孤独
など、人によってさまざまですよね。
ある利用者さんがこんなことに気付きました。
『ドキドキって嬉しい時と緊張してる時、どちらのことなんだろう…?』
確かに高揚感からくるドキドキと緊張感からくるドキドキだと含まれている感情はずいぶん違ってきますね。

人によってある感情を表す言葉はそれぞれ違うこと、そしてバリエーションは多く持っていた方が自分の感情を客観的に知ることができるのではないでしょうか。


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https://www.urawamisono-katayamaclinic.jp