2019年12月16日月曜日

「セルフ・コンパッション」という自分との向き合い方

キウイでは、「セルフ・コンパッション(自分への思いやり)」という自分との向き合い方を、プログラムに取り入れています。

リワークでは、休職原因を分析し、対策を立て、再休職しない働き方や生き方を形作っていきます。
その過程では、当然、今までの自分を振り返ることになるため、自分との向き合い方がとても重要になってきます。
と言うのも、この自分との向き合い方によっては、
「なぜ、自分はあんな愚かなことをしてしまったのだろう」
「他の人は、普通にできているのに、なぜ自分はできないんだ!」
「本当に、自分が情けなくなる!」
「もう自分は、働くことが出来ないんじゃないだろうか」
……っと言うように考えてしまい、再休職しない生き方を築いていこうというモチベーションがなくなってしまいます。
これでは、リワークに来ることがどんどん苦しくなり、復職も遠のいてしまうかもしれません。

このように考えてしまうのには、批判的に自分と向き合っていること(自己批判)が影響しています。
自己批判は、なかなかの曲者です。
それは、調子が良い時や課題を解決できている時は、自己批判によって成長を感じるからです。
しかし、価値観や働き方が多様化し、一人ひとりへの業務量が増大し、ノルマなどで結果を求められるようになった現代では、課題を解決することが困難になってきました。
リワークを利用されている方々が振り返る休職原因も、考えても考えても、対策を立てても立てても、どうすることもできなかった困難と言えるでしょう。
解決できるからこそ、自己批判のメリットがあるのかもしれませんが、解決できないまま自己批判を続けることは、ただただ自分を傷つけることになります。
また、自分に向く批判は、他者に向けての批判よりも強いものになります。
自己批判は、それだけ自分を傷つける力が強力です。

だからこそ、休職原因や自分が苦手なことと向き合っていく上では、批判的ではなく、思いやりを持つことが重要です。
それが結果として、失敗や困難がありながらも挑戦したり、努力し続けていくモチベーションを持続させることになります。

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