キウイでは、認知行動療法をプログラムに取り入れており、このキウイ日記でも何回か認知行動療法について投稿しています。
リワークでは、「休職原因を分析し、対策をたてる作業」が必要です。
その方法は、各リワーク施設で様々かと思いますが、キウイでは、認知行動療法を通して、その作業を行っています。
先月のキウイ日記で紹介した問題解決療法も認知行動療法の一つです。
では、なぜ?キウイでは休職原因の分析と対策検討に認知行動療法を用いているのかについては、認知行動療法が①再発の防止に有効で、②リワーク利用者の方にも理解しやすいと考えられるためです。
これについては、2017年6月12日のキウイ日記「 なぜ認知行動療法がリワークで行われるのか?」でも、触れています。
しかし、①再発の防止については、あまり触れられていなかったので、今回は、その点について、ご説明しようと思います。
認知行動療法が、再発の防止に役立つと考えられる理由は、認知行動療法はセルフケアを目的としているカウンセリング技法だからです。
セルフケアとは、困難を抱えている人が自分の力で自分を助けたり、支えたりすることです。
一方、カウンセリングは、カウンセラーがクライエント(相談する人)の話を聴くことと捉えている方が多いかと思います。
そのため、”セルフケアを目的としているカウンセリング技法”ということについて、不思議に感じられる方もいるかと思います。
確かに、認知行動療法を用いたカウンセリングの初期では、カウンセラーがクライエントに認知行動療法について説明し、カウンセラー主導でクライエントの困難状況に対して対策を検討していきます。
その結果、クライエントの困難状況は解決するかもしれません。
しかし、認知行動療法は、それで終了とはなりません。
認知行動療法の終了は、カウンセラーが行った説明をクライエントが理解し、困難状況への対策の立て方をクライエントが学習することで、例え、カウンセリング以外の場面であったり、カウンセラーがいなくても、クライエントが自分の力で困難状況を乗り越えられるようになること(セルフケア)だからです。
”セルフケアを目的としているカウンセリング技法”とは、そのような意味になります。
そして、このセルフケアが行えるようになることで、例え、復職後に困難な状況が発生しても、キウイを卒業された方が自分の力で、その困難を乗り越えられる(再発を防止することができる)と考えられるます。
以上が再発を防止する上で、認知行動療法が有益な理由です。
ぜひ、キウイを利用される方々が、認知行動療法を応用していただいて、復職し、持続的に働き続けてほしいなあっと思います。
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