2018年7月11日水曜日

プログラム説明「認知再構成法」


キウイでは、認知再構成法をプログラムとして行っています。
認知再構成法は、認知行動療法の一つで、”ストレスを感じる場面で、考え方(認知)を変える”ことでストレスを和らげる方法です。

例えば、部下へ適切に指示をすることができず、お客様を怒らせてしまい、上司から叱責を受けた場面を想像してみてください。
その時に、
「部下にうまく指示を出せない自分が許せない」、
「なぜ注意深く部下に指示をすることが出来なかったのだろう」、
「自分は管理職には向いていない」、
「この会社で働き続けることは難しいのではないか」
など考えが頭に浮かんだとします。
このような考えが浮かんだら、どのような気分になるでしょうか?
きっとひどく落ち込み、不安を感じ、自責の念を抱くのではないでしょうか。
しかし、これらの考えは強くネガティブな主観が入り、合理的でないことが多いです。

認知再構成法では、これらの考えをもう少し合理的で、バランスの良い考え方にすることで、気分の改善を図ります。
例えば、
「部下にうまく指示を出せなかったことで、自分を許せない気持ちになるのも無理ないけれど、うまく指示を出すことができて、お客さんに喜んでもらえたこともあるから、いたずらに自分を責めるのは違うのではないか」
「今回、うまく指示をすることができなかった原因を把握して、次回に活かそう」
「うまく指示を出すことができ、結果を出せたこともあるので、今回のこの出来事だけで管理職に向いていないとはいえないだろう」
「今までこの会社での勤務が評価されて、管理職という立場になっているのだから、今回のこの出来事だけで、”この会社では働くことはできない”と思うのは極端だろう」
…このように考えられると、どうでしょうか?
きっと少しは、気分の落ち込みを和らげられるのではないでしょうか。

バランスの良い考え方は、自分にとってしっくりくるものを考えだすことが大切です。
はじめのうちは、なかなかバランスの良い考え方が思い浮かばないかもしれません。
その際は、
「他の人だったら、自分と同じような状況で、どんなふうに考えるだろう?」、
「親しい人が自分と同じ状況で、同じように考えて悩んでいたら、自分はどのような言葉をかけるだろう?」
と問いかけてみると良いかもしれません。
そのように他者の立場にたって、ストレス場面を振り返ることがポイントなのだと思います。


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