うつ病は、憂うつな気分が深刻な状態です。
しかし、憂うつな気分は、人間であれば誰しもが感じることでしょう。
それでは、健康な人の”憂うつな気分”とうつ病の人の”憂うつな気分”には、どのような違いがあるのでしょうか?
今回は、その点についてご紹介します。
健康な人の”憂うつな気分”は、一時的な状態です。
ストレスがかかると、不安や悲しみ、恐怖といった辛い感情を確かに感じますが、ストレスの原因から離れれば、その辛い感情は和らぎます。
また、趣味の活動をしたり、好きなものを食べたりすることで気分転換できるレベルのものです。
仕事をしていると当然、憂うつな気分になることがありますが、仕事が終わり、職場を離れたり、休日になったりすると気分が改善できる状態とも言えます。
一方、うつ病の人の”憂うつな気分”は、一時的ではなく長期間続いてしまう状態です。
具体的な期間としては、2週間以上と言われています。
このレベルの”憂うつな気分”になると、ストレスの原因から離れても、辛い感情が継続し続けることも珍しくありません。
睡眠障害や様々な身体症状(首や肩のコリ、身体のしびれなど)をともなうこともあります。
仕事でストレスを感じ、職場から離れても、自宅や帰宅中に仕事のことを思い出してしまい、ずっと気持ち晴れないっということは、よくあります。
また、”憂うつな気分”を感じ続けることで、どんどん憂うつな気分もひどくなってしまう場合もあります。
このような状態になると、今まで楽しいと思っていた趣味が楽しく感じなくなり、意欲が低下してしまい、仕事以外に外出することが少なくなってしまいます。
うつ病の人の”憂うつな気分”は、このような状態になります。