2018年4月12日木曜日

休職に対するポジティブな意味を見つけること


この記事を読まれている方は、「休職」についてどのように感じますか?
世の中の多くの方が、休職することなく、働かれていると思うので、どちらかというとネガティブな印象を抱かれるのではないでしょうか。
そのネガティブな印象というのは、多かれ、少なかれ、キウイを利用されている方々にもあるのかもしれません。
例えば…
・「休職」することは、なんだか負けた感じがする
・平日に会社に行かないでいる所を、他の人に見られたら恥ずかしくて嫌だ
・「休職」すると収入がなくなり、今まで通りの生活ができなくなる

このような印象が、「休職」した後も強くありつづけると、どうでしょうか。
このような印象は、ある意味、休職した”自分”を否定することになってしまいます。
自分を否定することは、休職した自分を受け入れることを困難にします。
この困難な状態は、非常に厄介です。

リワークデイケアを利用する目的は、休職原因を分析し、対策を立てることです。
しかし、休職した自分を受け入れることができていないと、休職原因を分析することができません。
例え、復職できたとしても、「休職」した時間を黒歴史(無かったことにしたい過去)として、捉え続けることは、あまり好ましい状況とは言えません。
「休職」は、確かに経験する必要がなければ、しない方が良いですが、経験することになったのであれば、その「休職」した時間も、人生の一部なので、少しでも有意義で、意味のある時間にするべきです。

例えば…
・「休職」したことで、働いていた時には取れなかった家族との時間を得ることができる
・改めて、今までや今後のキャリアについて冷静に考えることができる
・忙しく働いていた時には行うことができなかった、資格の勉強をする

このように、「休職」したことに対して、ポジティブな意味づけも行っていただきたいと思っています。
それができることによって、休職前とは違う働き方が可能となり、再発を防ぎ、より自分らしい生き方ができるのではないでしょうか。


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2018年3月12日月曜日

「行動記録表」の活用し、一日一日に変化をつける


精神的な疲れがたまってくると、生活習慣が乱れ、そのために気分が優れなくなってしまうことがあります。
気分が沈みこむと、ますます生活が乱れるという悪循環が繰り返されることになります。

休職される方も同じで、休職開始してすぐやリワークを開始する際には、生活リズムが乱れていることがよくあります。
従って、リワークにおいて最初にすることは、生活習慣を立て直し、規則正しい生活リズムを獲得することです。
その方法としては、毎日、リワークデイケアに通っていくことで自然と生活リズムを整えていくこともありますが、キウイでは「行動記録表」を毎日つけていただくことで、利用者様に日々の生活の確認と改善を図っています。

今回はその「行動記録表」についてご説明します。

「行動記録表」には次のようなことを記載して頂いています。
①うつ気分、不安、焦燥感、億劫感、睡眠障害、身体症状のチェック
②その日の1時間ごとの予定
③その日の1時間ごとの実績

①については、キウイ利用開始時から毎日確認していくと、だんだんと改善していくことが記録として残っていきます。
記録として残ることがとても重要です。
記録として残らないとなかなか体調や気分の改善を実感できませんが、記録として残ることで見直すことができ、改善を実感することができます。

②についてのポイントは、”予定を作ることができるか”どうかです。
気分の落ち込みや体調が本調子でないと、まず予定を作ることができません。
そのため、予定を作ることができるという点も回復具合を見ていくうえで重要です。

そして、予定をたてたら今度は”実際に予定通りに行動できたか”どうかを確認することが大切で、それが③のポイントです。
予定通り行動できているという点も回復具合を判断するポイントになります。

そのようにして、生活リズムが整ってきたら今度は「行動記録表」を用いてより充実した生活の方法を探っていきます。
ポイントは”ささやかな行動の変化を取り入れてその変化を味わうこと”です。
ささやかな行動の変化とは、例えば…
・ボランティアに参加する
・部屋の環境を変える(植物や花を買ったり、写真を飾ったり、家や庭の掃除をする)
・一日の決まった時間、あるいは特定の出来事が起きたとき、していることを止めて、肩
 から力を抜き、深呼吸をする
・笑える映画や、温かい気持ちになる映画を見る
・かつて楽しんだ活動をしてみる
・周囲を見渡して、人間観察をしてみる
・普段とは違う道で帰る
などです。
大きすぎる変化は、大きなストレスとなるため、”ささやかな”が重要です。

ささやかな行動の変化を行ったら、その変化をしてみて、どうだったのか意識的に振り返ります。
振り返ってみて、役に立ったのであれば、日常生活に取り入れて、役に立たなければ、違う方法を考えてみてください。
そのようにして、日常生活の行動を変化させていきます。

そのため「行動記録表」は休職中だけでなく、復職後もより良い生活を築いていくうえでとても役立つと思います。



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2018年2月13日火曜日

リワークにおいてあえて転職について考えること

休職してすぐの方やキウイを利用開始してすぐの方の中には、「本当に復職できるのだろうか?」と考え、復職するイメージが湧かなかったり、「転職した方が良いのではないか?」ということを考えたりする方が多くいます。
休職してしまうような強いストレスを経験されたのですから、このような考えを抱いてしまうのも不思議なことではないように思います。

そのため、キウイでは、そのような方のそのような気持ちを受容しつつ、「転職するかどうかの判断は、ひとまず置いておいて、とりあえず、キウイに参加していき、休職に至るまでの流れを振り返ってみましょう」とお伝えしています。
そのようにして、キウイにプログラムに取り組んでいく中で、だんだんと復職するイメージが湧いてきて、復職する方がほとんどという印象です。

キウイは、復職支援のデイケアですので、「転職したい」気持ちは好ましくないのではと感じられる方がいるかもしれません。
しかし、転職を考える気持ちというのは、元いた職場に復職する上でも重要な面があると言えます。

休職してすぐの利用者様は、安心して、休職原因を振り返ることが必要です。
しかし、「本当に復職できるのか?でも、自分には今の職場でしか働くことができない」という不安な気持ちが強すぎると、それがプレッシャーになり、安心して休職原因を振り返ったり、リワークプログラムに取り組むことができません。
むしろ、そのような不安な気持ちが強すぎると、体調や気分の悪化につながってしまいます。
そのような場合に、今の職場以外に「逃げ場」としての転職という気持ちがあると、不安を和らげることができ、安心して休職原因を振り返ることができます。

また、実際に復職する場合にも、「転職することもできるし、転職も検討したけれども、それでも、やはり元いた職場に復職した方が良い」という心境に至って、復職することは、結果として、元いた職場への復職意欲を強めると考えられます。

これらの理由から、元いた職場へ復職することを目的とするリワークでも、あえて転職について検討することは有益なのではないかと思います。



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2018年1月11日木曜日

認知行動療法のメリット「セルフケア」


キウイでは、認知行動療法をプログラムに取り入れており、このキウイ日記でも何回か認知行動療法について投稿しています。
リワークでは、休職原因を分析し、対策をたてる作業が必要です。
その方法は、各リワーク施設で様々かと思いますが、キウイでは、認知行動療法を通して、その作業を行っています。

先月のキウイ日記で紹介した問題解決療法も認知行動療法の一つです。 

では、なぜ?キウイでは休職原因の分析と対策検討に認知行動療法を用いているのかについては、認知行動療法が①再発の防止に有効で、②リワーク利用者の方にも理解しやすいと考えられるためです。
これについては、2017年6月12日のキウイ日記「 なぜ認知行動療法がリワークで行われるのか?」でも、触れています。 
しかし、①再発の防止については、あまり触れられていなかったので、今回は、その点について、ご説明しようと思います。

認知行動療法が、再発の防止に役立つと考えられる理由は、認知行動療法はセルフケアを目的としているカウンセリング技法だからです。

セルフケアとは、困難を抱えている人が自分の力で自分を助けたり、支えたりすることです。
一方、カウンセリングは、カウンセラーがクライエント(相談する人)の話を聴くことと捉えている方が多いかと思います。
そのため、”セルフケアを目的としているカウンセリング技法”ということについて、不思議に感じられる方もいるかと思います。
確かに、認知行動療法を用いたカウンセリングの初期では、カウンセラーがクライエントに認知行動療法について説明し、カウンセラー主導でクライエントの困難状況に対して対策を検討していきます。
その結果、クライエントの困難状況は解決するかもしれません。
しかし、認知行動療法は、それで終了とはなりません。
認知行動療法の終了は、カウンセラーが行った説明をクライエントが理解し、困難状況への対策の立て方をクライエントが学習することで、例え、カウンセリング以外の場面であったり、カウンセラーがいなくても、クライエントが自分の力で困難状況を乗り越えられるようになること(セルフケア)だからです。
セルフケアを目的としているカウンセリング技法”とは、そのような意味になります。

そして、このセルフケアが行えるようになることで、例え、復職後に困難な状況が発生しても、キウイを卒業された方が自分の力で、その困難を乗り越えられる(再発を防止することができる)と考えられるます。

以上が再発を防止する上で、認知行動療法が有益な理由です。


ぜひ、キウイを利用される方々が、認知行動療法を応用していただいて、復職し、持続的に働き続けてほしいなあっと思います。



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2017年12月11日月曜日

プログラム説明「問題解決療法」

キウイでは、認知行動療法をプログラムとして取り入れています。
認知行動療法をより詳細にしてみると、認知再構成法や曝露療法など様々なものがあります。
そして、12月8日(土)は、それら様々ある認知行動療法の中から、「問題解決療法」をプログラムとして行いました。

問題解決療法は、ずばりストレス場面(問題)へのより良い対処を検討していく療法です。
具体的なステップとしては、下記のとおりです。

①問題状況を具体的に把握する
問題となっている状況を具体的に捉えていきます。
それこそ、「いつ、どこで、誰がいるときに、何が、なぜ、どのように」というレベルで詳細に捉えることが重要です。

②問題解決に向けて、自分の考えを整える
問題解決に取り組もうと思っても、「なんかだ怖い」「どうせ無理に決まっている」っというようなことを考え、なかなか解決に向けた取り組みを行えない時があります。
そのような時は、自分の考えを整えることが事前準備として、必要です。

③問題状況が解決または改善された状況を具体的にイメージする
問題状況が解決または改善された状況を具体的にイメージするとは、つまり、目標を設定するということです。
具体的なイメージを持てることで、より現実的な目標を設定することができます。
無謀な目標を設定してしまうと、それはそれで、問題に対して取り組むことに尻込みしてしまいますね。。

④問題の解決・改善のための具体的な手段を考え、検討する
目標を設定したら、いよいよ問題を改善するための具体的な手段を検討します。
まずは、ブレインストーミングで、できるだけ多くの手段を出し、その後、それら手段に対する有効性や実行可能性を検討します。

⑤行動実験のための具体的な実行計画を立てる
具体的な手段を考えたら、それら手段を組み合わせて行動計画を作ります。

8日のプログラムでは、④のブレインストーミングをグループで行いました。
グループで行ったことで、自分では思いつかなかった手段を知ることができたのではないかっと思います。
また、どの参加者の方も休職原因や現在、困っていることに対して、取り組んでいただきました。
それらに対する、行動計画が完成したことで、参加された利用者様の自信になったのではないかっと思います。
実際に、「今日作った行動計画をやってみようと思います」っとお話になっていた方も多くいました。
おそらく、今回作成された行動計画は、実際にやってみるとうまくいかないこともあるかと思いますが、うまくいかなかったら、その時に、どこがうまくいかなかったのか振り返り、行動計画を修正して、再び実行していただきたいっと思いました。
そのような繰り返しによって、利用者様の再休職予防につながるのではないかと思います。



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2017年11月14日火曜日

相談相手をつくること

厚生労働省では、11月を「過労死等防止啓発月間」と定め、過労死等をなくすためにシンポジウムやキャンペーンなどの取組を行っています。
そもそも「過労死等」とは、”業務における過重な負荷による脳血管疾患もしくは心臓疾患を原因とする死亡、もしくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡またはこれらの脳血管疾患、心臓疾患、精神障害”のことを言うようです。
そのため、業務における強い心理的負荷による精神障害も、この過労死等防止啓発月間の対象となり、リワークを運営するスタッフとしても興味深い取り組みだと感じました。

過労死等防止啓発月間に加えて、厚生労働省は、「過労死等防止対策白書」を作成しています。
平成29年版過労死等防止対策白書によると、"仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合は、平成 27(2015)年は 55.7%"であるそうです。リワークで働いていると、仕事でのストレスをお聞きすることが当然ですが多いので、この55.7%という結果は低いなあっという印象を受けました。労働者の半分くらいの人が、ストレスを感じることなく働けているということなので、そのような労働者とストレスを感じてしまう労働者には、どのような違いがあるのでしょうね。

また、”「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる」とした労働者のうち、その内容をみると、「仕事の質・量」(57.5%)が最も多く、次いで、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」(36.4%)、「仕事の失敗、責任の発生等」(33.2%)”とのことです。この結果は、リワークスタッフとして利用者様と接している実感と一致するように思います。

そして、”現在の自分の仕事や職業生活でのストレスについて「相談できる人がいる」とする労働者の割合は 84.6%となっており、「相談できる人がいる」とする労働者が挙げた相談相手は、「家族・友人」(83.1%)が最も多く、次いで、「上司・同僚」(77.9%)”とのことです。ここで注目した点が、「相談できる人がいる」とする労働者が84.6%いるということです。うつ病や不安障害などになることなく、問題なく働けている方にとってみれば、相談できる人がいるのは当たり前と思われるかもしれませんが、リワークに通われる方の中には、「相談できる人がいない」と話される方も多くいます。また、良い相談相手になりえる「上司・同僚」に対して、苦手意識を持たれている方も多いように感じます。

そのような方に対して、リワークでは、まず「相談相手になること」が大切だと感じています。相談相手になるのは、なにもスタッフだけではありません。以前の投稿(ピアサポートに関するプログラム)でご紹介した「ピアサポート」のような、同じ立場にある利用者様も相談相手になりえるでしょう。そのようにして、相談相手になったら、次は、リワーク以外の場で相談相手を探したり、作ったりすることが大切で、どのようにしたら作れるか考えることもリワークでは重要だと思います。


そのような関わりが、リワークにおいては必要だと、この白書を見て、考えました。


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2017年10月17日火曜日

ピアサポートに関するプログラム

皆さんは「ピアサポート」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
主に、教育系でよく耳にする言葉ですが、他にもさまざまな分野においてピアサポートの重要性が挙げられています。
①小・中・高校の学校
②大学
③青少年活動
④成人のコミュニティ(子育て中の母親、精神障がい者など)
⑤ビジネス・企業・組合
⑥国連・ユニセフなどの国際組織  

ピアサポート(peer support)の「peer」は同じ立場にある仲間、「supprt」は助ける・支援するという意味があります。
そのため、単に学校の領域だけではなく、幅広い世代や領域で、仲間同士での支え合いの活動として行われています。
かたやまクリニックのリワークデイケアでは主にうつ病の人が復職するため、社会に復帰するために参加しています。
ピアサポートの概念を通して見ると、専門家ではなく、同じ精神疾患を抱えている者同士だからこそ、分かり合える部分も大きいのではないかと考えています。

今回、1つのトレーニングを紹介します。「感情のふれあい」というトレーニングです。
我々は他者の感情を読み取る際にどんなものを情報をするでしょうか?
相手の言葉や、表情、動作、しぐさ、声の調子などさまざまです。
「そのときは非常に悲しかったんです。「悔しい思いをしました。」など相手の言葉から感情を聴き取ることができれば理解も簡単ですが、
微妙な感情や気持ちであるほど言葉では表現できず、むしろ非言語から感じ取ることが多いのです。
そのため、日常生活の中では相手を理解できていると思っていながら、理解できていないばかりか、誤解している場合も少なくありません。
話し言葉でも誤解があるくらいですから、非言語的な表情・しぐさ動作からの理解はますます誤りが多くなることも事実です。

「感情のふれあい」というワークでは、ある感情に自分はどのような反応をして、表現するのか。また他者はどのような表現をするのか。そして実際の対話の中で感情を確認し合うことを体験していただきました。

まず、感情を表す言葉にはどんなものがあるかを各々で出していただきました。
例えば「怒り」を表す言葉であれば、イライラ・ムカムカ・不愉快・むかつく
「喜び」であればドキドキ・ワクワク・嬉しい・楽しい
「悲しみ」を表す言葉であれば辛い・寂しい・孤独
など、人によってさまざまですよね。
ある利用者さんがこんなことに気付きました。
『ドキドキって嬉しい時と緊張してる時、どちらのことなんだろう…?』
確かに高揚感からくるドキドキと緊張感からくるドキドキだと含まれている感情はずいぶん違ってきますね。

人によってある感情を表す言葉はそれぞれ違うこと、そしてバリエーションは多く持っていた方が自分の感情を客観的に知ることができるのではないでしょうか。


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